2019年02月14日
扁平足で日常的に症状が発生することもある
一般的に足の内側には土踏まずと呼ばれる縦アーチがあって、歩行やジャンプの着地など体重が足かかった時の衝撃を吸収するクッションの役割をしています。
しかし地面から浮いているこのアーチが崩れて足の裏全体が地面についている場合があって、その状態が偏平足です。
その為、本来のクッションの役割が低下して、足への衝撃を吸収する機能が低下してしまいます。
ただ足の筋肉や腱が発達するのと一緒にアーチができてくるので、幼い子供の場合は心配することはありません。
しかし、年齢を重ねてもアーチが形成されない場合は、足の痛みなどを引き起こす要因になるので、その前に改善するようにしたいものです。
原因には先天的なものと後天的なものがあって、骨の異常によってなる場合が先天的で、程度・症状・合併症によりますが手術をする可能性もあります。
このように骨格には異常がないけど、アーチを支えている足の様々な筋肉や腱の機能が低下して起こるのが後天的で、ほとんどが後天的原因によるものです。
アーチを支える大きな役割をしているのが、踵の骨から足の趾の付け根についていて、足の裏全面に熊手のように張り巡らされている足底腱膜です。
この足底腱膜がぴんと張ることで足の裏に体重がかかってアーチがつぶれてもアーチが保たれます。
また足の趾を曲げる働きをする足趾屈筋というのもあって、間接的ではありますが足底腱膜と同様にアーチ保持のために働くのです。
しかし、運動不足や足に合っていない窮屈な靴を履いていると足の機能が十分に発揮されない状態となって、足底腱膜や足趾の屈筋・伸筋など足の周りの筋腱の機能が低下してしまいます。
ただ偏平足だからといって日常的に症状が発生することはあまりないです。
しかし、足の衝撃吸収機能が低下しているので、長時間の立ち仕事や歩行などで足部やふくらはぎ・太ももに疲労を感じやすくなることはあります。
またスポーツで練習量が多い時、普段以上の歩行量があった時などで、足首や膝だけでなく足先の小さい関節を含めオーバーユースによる関節痛が生じやすくなったり、疲労骨折を起こしやすくなったりするのです。
それから症状ではありませんが、スプリングの役割をするアーチ機能が少ないので、短距離走や跳躍系の競技が比較的苦手な傾向にあるとも言われています。
痛みなどの症状が発生した場合には、足への負担の少ない靴を使用する、インソールやテーピングでアーチを上げるなどの治療で症状が改善できることがあるのです。
また、酷い足の痛みの場合には運動療法によって改善できますし、こうした保存療法で改善が見られない時には手術療法が選択されるケースもあります。
このようなことを回避するためにも、日常生活内で良いアーチができるような習慣・予防法を行うことが大事です。
そのひとつが裸足で生活することで、それにより自然と足の筋肉や腱が鍛えられます。
もうひとつは足の趾を使うような遊びを取り入れることで、足の指を動かすことで必要な足底腱膜や足の指の屈筋・伸筋は鍛えられるのです。
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