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2019年03月25日
下腿後側筋に負担をかけてしまうと脛骨過労性骨膜炎を引き起こす
ふくらはぎの筋肉の中でヒラメ筋・後脛骨筋・長指屈筋をまとめて下腿後側筋と呼びますが、この下腿後側筋はダッシュやジャンプの繰り返しで収縮します。
またすねの骨の脛骨にくっついているので、収縮が繰り返されると接着部分に強い牽引力がかかってしまうのです。
その結果、骨の表面を覆う骨膜に炎症が起こってしまうことがあって、これが脛骨過労性骨膜炎による痛みが生じるメカニズムです。
ですから、陸上・サッカー・バスケッボール・バレーなど、ダッシュやジャンプを繰り返すスポーツ選手に多く見られます。
また硬い地面でのランニングや足に合わないシューズの影響で土踏まずのアーチが潰れてしまうと、さらに下腿筋へ負担をかけてしまうのです。
初期症状は、すねの内側が痛い・ふくらはぎが痛い・すねの内側の骨を押すと激痛がする・ダッシュ、ジャンプをすると痛い・骨がきしむような感じがするなどになります。
しかし散見的なものなので選手も発症の徴候を見逃しがちで、症状が進行するにつれて痛みの持続時間が長くなって、最終的には日常生活の動作でも痛みを生じるようになるのです。
さらに痛みを我慢していると疲労骨折につながって、長期間運動を中止しなければならなくなるので、早期発見・早期治療がとても大切になります。
脛骨過労性骨膜炎を引き起こす原因は、過度の運動量・運動時間、筋肉の酷使・ランニングフォームの悪さ・足に合わないクッション性のないシューズなどです。
またコンクリートなど硬い地面での走り込みやトレーニング、O脚・回内足・扁平足など下肢の形態異常なども原因になります。
それから、股・膝・足関節と下腿三頭筋の柔軟性低下、運動量の急激な増加による下腿の筋肉の負荷などでも引き起こしてしまうのです。
このように引き起こす原因は、様々な要因により硬くなってしまった下腿後側筋ですから、それを柔らかい状態に戻すことが改善につながります。
その為には、まず足を長期間休めることが第一で、痛みがなくなるまでは運動を再開させないようにすることです。
ただ治療で安静が原則と言っても、長期間の療養から突然運動を再開すると再発する危険性が高くなるので、治療中は負担をかけすぎないトレーニングしてコンディションを整えておくことも必要と言えます。
その為には、スイミングや自転車など体への負荷が最小限で持久力を高めることができる運動や、足の指を動かす運動で足指・足底の筋肉強化をすると良いです。
また、走れない期間には普段見落としがちな補強運動を重点的に行うことができるので、ランニングフォームの安定や筋肉を効率良く働かせるために体感を鍛えましょう。
それから運動の前後にストレッチを行って筋肉をほぐし温めることも治療につながるのです。
脛骨過労性骨膜炎を発症しないためや再発させないための予防も大事で、正しいフォームを体に覚え込ませる、足指や足底の筋肉を鍛える、足首の柔軟性を向上させる、股関節の可動性を向上させることを心がけましょう。
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