福井市 肩、腕が上がらない場合
こんにちは、院長の前田です。
今日、初診のお客様より「右腕が3月から上がらず、病院では四十肩・五十肩と診断、他の医療機関で治療、施術を受けるもあまり効果がない」と、このままではお仕事、日常生活に支障が出るので何とか良くなりたいとのことで来院された方がいらっしゃられました。
腕を上げてみると確かにあまり上がっていません。一見肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)のようにもみえます。
が、肩関節が固まっているにしては何か疑念を感じます。その疑念は一通りの検査で状態を確証にしてゆきます。
整形外科的には、
肩関節周囲炎 (いわゆる五十肩)
いわゆる五十肩とは、肩関節周囲炎の俗称で、40~50歳代に多く発生し肩関節部の痛みと拘縮をきたすのでこう呼ばれ、日常の会話に良く出てくる言葉であります。
肩関節周囲炎は主たる炎症部位より、1、肩峰下滑液包炎、2、腱板炎、3、有痛性肩関節制動症、4、烏口突起炎、5、石灰沈着性腱板炎、6、結合組織炎、7、上腕二頭筋長頭腱炎、に分類されます。その炎症部は画一的ではないため理学療法依頼書の病名としてまとめて『肩関節周囲炎』とされる場合が多いです。またこの疾患の概念が明確でないため『凍結肩』『五十肩』と主治医により診断名が違う場合もあり、お客様は混乱を生じやすいことも特徴の一つです。
一通り調べたうえで、拘縮(関節が固まること)と思はれがちですが関節は固まってはおらず、顎関節から頭の過度の緊張による関係にて、腕の上がりを頭が止めてしまう、という検査結果に。
そこを処置するとその場で腕が上がることに。
この場合、肩が原因で発生させているものではないので(原因は顎関節から頭部の緊張)、いくら肩関節をよくしても効果は出てこないということになります。
当院の考え方として、まず骨格、筋肉等の構造的問題として、肩関節の問題か?を診る前に腕を上げる際腕の重さを体が支えられているかを必ず検査します。
良く消防車に例えますが、消防車のはしご(人では腕の部分)が安定して上がるには土台である車体(人では体に該当)が支えていなければなりません。
初診の方はほぼ、この症状の方はここで引っかかります。逆に言うと、ここの解決だけで解決にとても近づきます。
しかしそれで症状が改善しない場合、一見肩、腕が上がらないケースにおいて、拘縮(関節が固まること)と思はれがちですが、頭の中の形状記憶の関係にて、腕の上がりを頭が止めてしまう、ということもあります。今回はこのケースに該当します。
その他、腕の筋肉が部分的に硬くなり重くなっている、歪みによって疲労物質・炎症物質の体内処理が遅延している、等原因になりうる可能性は多岐にわたりますので、詳しくは早めの対処をお勧めしております。
因みに本件のお客様のケースは関節は固まっておらず、施術後には回復がどんどん進みそうでした。
但し、とりあえず一回受けとけばいい、一回しか受ける気のない方、ご自身のお体への投資としてしっかり回復させるための通院が諸々の事情で出来ない方は、当院での施術はご遠慮願っております。
(しっかり回復するために通院している方の予約時間が取れず、そのような方々が不利益をこうむってしまうからです。)
健康にも留意していただくと共に、どうぞ宜しくお願いします。
福井市 (有)まえだ接骨院 院長 前田 一博